緑豊かな住宅地のシンボルとなる上質な空間
東京都世田谷区の閑静な住宅地に佇むF様邸。黒と白を基調とした空間に美しい緑が映えるエクステリアは、街並みに溶け込みながらも目を引き、通りのランドマーク的な役割を担っています。
F様からエクステリアのご依頼をいただくのは2物件目。1物件目はアジアンリゾート風の外構をデザインしましたが、今回大切にしたのはスタイリッシュさと機能性。オープン外構であっても、きちんとプライバシーを確保できることもリクエストにありました。
そこでデザイナーの楢館がご提案したのは、パンチングメタルと天然木という異素材を用いた空間づくり。パンチングメタルがスタイリッシュさを演出し、厚みの異なる天然木が奥行きとリズムを生み出します。メンテナンスのことを考えてパーゴラ部分には木目調のアルミ素材を選び、パーテーションには贅沢に節が少ないウエスタンレッドシダーのクリア材を採用しました。
パンチングメタルのほどよい目隠しの効果で周囲の目線がさえぎられ、安心感が生まれたとか。また外壁ではなくパーテーションにすることで隣地や周辺とのつながりを絶たず、地区が掲げる緑化推進にも貢献しています。
奥様のお気に入りは、夜にライトアップされた風景。ウッドフェンスの凹凸感が際立ち、日中とは違った雰囲気を見せます。 そして、アクセントとなっているのが車止めの色にあわせたイタリアンレッドの花壇。メキシコの著名な建築家ルイス・バラガン氏の色使いを思わせます。
「家にいるときも、出かけるときも、帰ってくるときも『いいなぁ』と思える空間に仕上げていただきました。理想のお庭やエクステリアへの近道は、まず自分のイメージを共有できるデザイナーさんを見つけることなのかもしれません」(奥様)
変えることで、
個性とリズムを演出
車止めが空間の
アクセントに
アプローチのグリーンとも
好相性
■施工期間:4週間
■デザイナー:
楢館 理佐(ザ・シーズン世田谷店)
「木々の葉や松脂が車に落ちるというお悩みを解消する機能はもちろん、シンボルツリーとして植えられていた槐(えんじゅ)の美しさを損なうことなく、美術館や大使館のあるアカデミックな街並みになじむようなデザインを心がけました」(担当デザイナー・楢館)